長瀬ランダウア株式会社
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放射線による診断

放射線医療の歴史

X線は1895年レントゲン博士により発見されました。発見直後に人の手を透視した写真が公開され、医療における放射線の大いなる可能性を予見させました。発見の翌年には放射線の研究で生じた皮膚障害をヒントにした放射線治療が米国で試みられています。

放射線を利用した診断

1.撮影

X線の「物質を透過する」という特徴を利用して、人体を透かした画像を作成します。一般的な撮影ではX線を1/100秒ほど人体に照射し、透過したX線で写真フィルムを感光させます。
胸の撮影を例に挙げて説明しましょう。放射線の透過力は物質により異なります。骨のように平均原子番号が大きく密度の高い組織はX線が透過しづらいため、フィルムに達するX線量が少なくなり、白い画像に仕上がります。一方、肺の中には空気がたくさん入っているため、X線は簡単に透過することができるので黒い画像に仕上がります。しかし、肺炎などを起こしていると肺の中に水が溜まりX線が透過しづらくなるため、白っぽい画像になります。このように現像された画像のコントラストの違いから病気の診断を行います。
現在では、感度が高いために少しの線量で画像が得られ、被ばく線量が少なくなり現像処理の要らないイメージングプレートや、X線を直接画像データに変換して検査直後に診断ができるフラットパネルがフィルムに代わって普及しつつあります。

2.透視

撮影は静止画像ですが、血管の中を血液がどのように流れているかを知りたい場合などは、動きのある画像が必要です。このような検査では、蛍光板を光らせ、この光をイメージングインテンシファイアで増幅してブラウン管に表示し動画として観察します。現在では被ばく線量を低減するため、X線を連続的ではなくパルス的に発生させる装置も利用されています。

3.CT

CT(コンピュータトモグラフィ)撮影や透視で得られるのは平面画像です。体内には多くの臓器があり互いに重なり合っているため、骨の下に隠れた病変などを見つけるのは困難です。その発見に役立つのがCTです。CTでは人体の断面の連続した画像が得られます。そのため骨の陰に隠れた病変の発見や、多数の画像を組み合わせて立体像を作ることなどが可能となります。

4.RI(ラジオアイソトープ)

診断に使用するRIは短半減期の核種が利用されます。その理由は、少量で短時間に多くの放射線を発生するため診断が容易であることと、検査後RIが短時間でなくなってしまうので被ばく線量が少なくて済むからです。
がん細胞は正常な組織よりたくさん栄養を必要とするため、ブドウ糖にRIを入れることによりがんを発見できます。甲状腺にはヨウ素が集まる性質があるので、その代謝を見ることにより甲状腺の病気の有無を診断することができます。
近年注目を集めているPET(PositronEmission Tomography:陽電子放射断層撮影)では、がん細胞に集まるように工夫した陽電子を放出する短半減期のRIを体内に入れます。陽電子が消滅する際に、511keVのエネルギーを持つ光子が正反対の方向に放出されることから、陽電子放出核種が存在した位置を立体的に知ることができます。また、PETとCT検査を組み合わせれば、従来の検査方法では発見できなかった小さながんまで発見することが可能です。