長瀬ランダウア株式会社
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報告書の見方

外部被ばく線量測定報告書 その1

外部被ばく線量測定報告書の見方

当社お客様サポートセンターには、毎日お客様からさまざまなご質問・お問合せ等が寄せられています。その中には、「外部被ばく線量測定報告書」(以下、報告書)に関するご質問・お問合せも多数含まれます。
具体例を挙げますと、
「被ばく線量の管理をするにはどの欄を見れば良いのですか?」
「実効線量で0.1mSvの被ばくがあったのですが、人体への影響は?」
「健康診断記録には、どことどこの欄の線量を記載すればよいのですか?」
などがあります。
そこで、報告書の内容をより理解していただき、放射線管理に役立てていただくために、報告書の説明およびその中で使われている専門用語について解説いたします。まず、「報告書の見方」についてご紹介します。

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報告書の表示項目には、次のようなものがあります。

  1. 個人番号(数字5桁)
    お客様の事業所における個人識別番号です。一度登録した番号は、線量データを保存管理するために他の人には永久に割り振ることができません。
  2. 氏名
  3. 性別(男性、女性)
  4. バッジタイプ
    お客様が利用されたバッジタイプが記載されています。バッジタイプ毎に測定できる線種、エネルギー等が異なります。
    • SG:ルミネスバッジ(X・γ線、β線測定用)
    • KG:ルミネスバッジ(X・γ線、β線、熱中性子線、高速中性子線測定用)
    • NG:ルミネスバッジ(X・γ線、β線、熱中性子線、高速中性子線測定用)
    • R:リングバッジ(X・γ線又はβ線測定用)
    • S:クイクセルバッジ(X・γ線、β線測定用)
    • L:クイクセルバッジ(X・γ線、β線測定用)イメージ素子付
    • K:クイクセルバッジ(X・γ線、β線、熱中性子線、高速中性子線測定用)
    • F:クイクセルバッジ(X・γ線、β線、熱中性子線、高速中性子線測定用)イメージ素子付
    • N:クイクセルバッジ(X・γ線、β線、熱中性子線、高速中性子線測定用)
    • T:クイクセルバッジ(X・γ線、β線、熱中性子線、高速中性子線測定用)イメージ素子付
    • Z:申込者が測定又は算定した値で報告しています。
  5. 着用部位
    体幹部 : 頭部および頸部、胸部および上腕部、腹部および大腿部
    末端部 : 肘、前腕部、手部、膝、脚部、足部
  6. 注記
    測定により得られた情報から推測できる特記事項がある場合や、バッジが返送されなかった場合などに記号で表示します。
    • A : バッジが返却されていません
    • B6 : コントロールバッジに異常な被ばくがあり、個人線量算出のためのコントロール値として当社基準を採用
    • C : バッジが放射性同位体により汚染した恐れがあります
    • DD : バッジの一部が遮蔽された状態での被ばくが推察され、誤差が大きくなっている恐れがあります
    • DG : 高速中性子の被ばくが50mSv を越えています(仕様範囲外のため参考値)
    • DH : 熱中性子の被ばくが6mSvを越えています(仕様範囲外のため参考値)
    • DI : 10,000mSv(10Sv)を越えています(仕様範囲外のため参考値)
    • DJ : 着用終了日から6か月以上経過しており評価できません
    • DZ : 別紙添付の書類を参照ください
    • E1 : 正常な被ばくではないため、30keV前後のX線による被ばくとして評価(参考値)
    • E2 : 正常な被ばくではないため、400keV前後のγ線による被ばくとして評価(参考値)
    • H : バッジは使用されていません
    • I : バッジに異常があり評価できません
    • J : 測定値はその他体幹部用として使用されたものです
    • K1 : 同一着用期間の線量計の一部が未返却のため算定値は暫定です
    • K2 : 先に返却された線量計の測定値を加味し再算定したものです
    • K3 : 線量算定値に加味されておりません
    • K4 : 申込者が測定または算定した値を記載しています
    • OV : 線量の上限値を超える被ばくのため、評価できませんでした
    • XX : 申込者の依頼により測定値ならびに算定値を削除しています
  7. 線種および積算
    X・γ線、β線、高速中性子線、熱中性子線、および四半期計、単年度計などの表示。
  8. 測定値(H1cm・M数、H70μm・M数)
    今回使用されたバッジの線量および積算値を1cm線量当量、70μm線量当量毎に表示します。M数はそれぞれの積算期間中に報告した“M”の回数を表示します。後号にて詳しくご説明いたします。
  9. エネルギー(低:200keV未満、高:200keV以上)
    X・γ線に0.5mSvを超えて被ばくした時に実効エネルギーの範囲を記号で表示します。(ルミネスバッジのみ)
  10. 集計項目
    (11)で報告する線量の集計項目〈今回、1ヶ月計(女性のみ)、四半期計、単年度計、5年累計、累計〉を表示します。
  11. 実効・等価線量(実効・M数、水晶体・M数、皮膚・ M数、腹部・M数)
    (8)の測定値を元に定められた算出式より、今回の実効線量・等価線量を計算して表示すると共に、積算値も併せて表示しています。M数はそれぞれの積算期間中に報告した“M”の回数を表示します。後号にて詳しくご説明いたします。
  12. 報告回数
    2001年4月1日以降の報告回数を1ヶ月(女性のみ)、四半期、単年度、5年累計、累計について表示します。
  13. 累計開始年月および旧累計、項目、線量およびM数
    個人線量の累計を開始した年月と1989年3月以前の累計線量、ならびに1989年4月から2001年3月までの累計線量当量、およびそれぞれの“M”の回数を表示します。
  14. 補正
    お客様の指示で線量の累計・累計値を変更した場合に、その内容を記号(A~E)で表示します。

外部被ばく線量測定報告書 その2

「線種および積算」の項目と表示について

外部被ばく線量測定報告書(以下、報告書)の「線種および積算」の欄について解説いたします。ここはX・γ線、β線、熱中性子、速中性子、合計、四半期計、単年度計という項目が表示される欄です。なお、熱中性子は熱中性子線を、速中性子は高速中性子線を意味します。

β線の表示について

当社ではβ線測定のために、体幹部用の3種類のルミネスバッジ(SG、KG、NGタイプ)と末端部用のリングバッジ(Rタイプ)のサービスを行っております。β線は透過力が小さく、軟組織の1cmの深さまではほとんど達しませんので、70μm線量当量のみ測定しております。

ルミネスバッジ

X・γ線については、測定値が最小検出限界値あるいは全く認められなかった場合は、報告書の欄に“M”と表示されます。これに対しβ線については、測定値が全く認められなかった場合、報告書の欄には何も表示されません。
一般的に自然放射線のほとんどがX・γ線であるため、当社ではβ線の被ばくが全く認められなかった場合はその表示を割愛させていただいております。しかし、こうした場合でもβ線の項目の表示を行うことは可能ですので、もし常に表示をご希望でしたら当社までご連絡ください。
なお、0.1mSv未満の線量が検知された場合は、X・γ線の場合と同様に“M”が表示されます。

リングバッジ

リングバッジは、「X・γ線」または「β線」のいずれかの測定のみ対応しているため、β線の測定値が全く認められなかった場合にも“M”が表示されます。この場合は当然、X・γ線の項目にはなり得ませんので、常にβ線の項目が表示されます。
当社では、お客様にリングバッジのお申し込みをいただく際には必ず、どちらかの線種を選択していただいております。そのため報告書の裏面にあるリングバッジの仕様も、ルミネスバッジの「X・γ線、β線測定用」とは異なり、「X・γ線またはβ線測定用」と表記されています。

四半期計、単年度計について

「線種および積算」の欄では、X・γ線、β線などの線種名と法令で指定された測定値の報告項目を表示します。
放射線障害防止法令 ・規則の規則第20条第4項第2号に「測定結果の記録」という条項があります。そこには外部被ばくの測定結果は4月1日、7月1日、10月1日および1月1日を始期とする各3月間(女性※1は毎月1日を始期とする1月間)および4月1日を始期とする1年間について集計し、記録すると明記されています。
当社ではこれを基に、報告書の「線種および積算」の欄に、3月間の測定値の項目を“四半期計”、1年間の測定値の項目を“単年度計”として測定値を報告しております。もしお客様が胸部と頭頸部にそれぞれバッジをご着用になられているのであれば、各バッジに測定値を報告いたします。

※1妊娠中の女性。放射線障害防止法(文部科学省)では「本人の申し出等により使用者が妊娠の事実を知ることになった女性」。電離放射線障害防止規則(厚生労働省)では「妊娠と診断された女性の放射線業務従事者」。

外部被ばく線量測定報告書 その3

「測定値」の項目と表示について

外部被ばく線量測定報告書の「測定値」の欄について解説いたします。この欄には1cm線量当量[H1cm(H1と表示)]70μm線量当量[H70μm(H7と表示)]の値、およびM数が表示されます。H1、H7と“M”の意味について、以下にご説明いたします。

H1、H7について

放射線が人体に与える影響は、人体の組織や臓器の感受性の違いや、体の表面からの深さによって異なります。従って、厳密な被ばく線量を求めるためには、それぞれの組織や臓器について、その深さの位置で測定をしなければならないことになります。しかし、日常の放射線業務において、簡便に正しく評価をするのは非常に難しいことです。そこで、被ばく管理を簡単かつ迅速に行う目的で、H1、H7という深さでの測定が用いられています。

H1(1cm線量当量)

身体表面から深さ1cmの位置における線量当量で、実効線量等を評価する時に用いられます。

H7(70μm線量当量)

身体表面から深さ70μmの位置における線量当量で、皮膚の組織が受けた等価線量を評価する時に用いられます。
この略号は現在、環境線量の指標としても使われています。
一般に、個人線量当量の1cm線量当量と70μm線量当量はHp(10)、Hp(0.07)と表され、周辺線量当量の1cm線量当量はH*(10)、方向性線量当量の70μm線量当量はH'(0.07)といった記号で表されますが、当社では個人・環境の区別なく、どちらもH1、H7と表示しています。
H1、H7は測定の際、ルミネスバッジの銅と錫フィルターおよびOW(フィルター無し)下の発光量の差を見ることにより導き出すことができます。
なお、以前の法令では3mm線量当量という指標も使用されていましたが、被ばく管理上、H1とH7を管理していれば防護に必要な情報が得られるということから、現在の法令を基にH1とH7を報告させていただいております。

“M”について

測定値や算定値の欄に表示される“M”は、Minimumの略で、線量の測定値がルミネスバッジの最小検出限界値であることを意味しています。
最小検出限界値は着用されているバッジの種類や条件により異なっておりますが、線量計の精度や環境の誤差等を考慮した、当社が保証できる最小の値です。“M”は0~最小検出限界値で、X・γ線では全く被ばくがなかった場合も含まれます。(β線で有意な被ばくがない場合は、Mではなく、空欄になります)
最小検出限界値は個人被ばく線量当量の実質の最低値です。測定値や算定値の値が“M”であれば、最適な管理が行われている証拠と言えます。被ばく線量が多い方はできるだけ“M”になるように努めてください。
また、測定値や算定値の横に記載されているM数とは、これまでに“M”という報告結果が何回あったかを表わしています。

外部被ばく線量測定報告書 その4

「実効・等価線量」の項目と表示について

外部被ばく線量測定報告書の「実効・等価線量」の欄について解説いたします。
この欄には実効線量(実効)と等価線量(水晶体・皮膚・腹部)の値、およびM数が表示されます。実効線量、等価線量、および算定値表示、集計項目について以下にご説明いたします。

実効線量

現行法令より外部被ばく管理には、等価および実効線量が用いられることになりました。この量は測定値の1cmおよび70μm線量当量(H1cm、H70μm)から算出し、胸部もしくは腹部のバッジ1個のみ着用の場合には、測定値のH1cmが実効線量になります。また、複数個着用し、X・γ線の不均等被ばくの場合の「実効線量」は、被ばくした体幹部の組織ごとのH1cmに、相対的重要さを表す組織荷重係数をかけて得られた数量を合計したものです。これは直接測定することができない量であるため、実際の放射線管理では、外部被ばくによるH1cmを用いて「実効線量」とすると取り決められています。この場合、「実効線量」HeはX・γ線については以下の式により求めることができます。
He=0.08Ha+0.44Hb+0.45Hc+0.03Hm・・・(1)
ここで、Haは頭部または頸部、Hbは胸部、Hcは腹部、Hmは体幹部の中で最も多く放射線を被ばくした部位に、それぞれ着用した個人線量計から得たH1cmを指します。ほとんどの方は頭部または頸部と、胸部に1個ずつ個人線量計を着用されていますので、Hc=Hb、Hm=HaとしてHeが算出されます。したがって(1)式は(2)式のように書き直すことができます。
実効線量 He'=0.11Ha+0.89Hb・・・(2)

等価線量(水晶体、皮膚、腹部)

眼の水晶体の等価線量

体幹部に着用した個人線量計の中で最も眼の位置に近い個人線量計から得たH1cm又はH70μmのうち、どちらか適切な方を眼の水晶体の等価線量とします。

皮膚の等価線量

着用した個人線量計の中で最大となるH70μmの値を皮膚を等価線量とします。(中性子はH1cmの値を代用)

妊娠中の女子の腹部表面の等価線量

腹部に着用した個人線量計から得たH1cmの値を女子の腹部表面の等価線量とします。(法令では妊娠中に限り評価する必要がありますが、妊娠の情報が確実に得られる保証が無いため、女子が腹部に着用した場合には「妊娠中の女子の腹部表面の等価線量」を表示します。なお、胸部着用時は表示されません。

実効・等価線量の算定値表示および積算方法について

報告書の「実効・等価線量」欄の値は、X・γ線の測定値を0.01mSv単位で報告を希望されたお客様でも、実効線量および等価線量の算定値はコントロールの保管場所や自然放射線の正確な把握など様々な条件が必要なため、小数点以下二桁目で四捨五入して0.1mSv単位で表示させていただいております。
測定値の0.01mSv単位での報告値も参考値であることをご理解ください。線量の積算方法として四半期計、単年度計、5年累積、累計では、“M”を0mSvとして計算しており、積算開始から被ばくが認められなかった方は、“M”と表示されます。

集計項目

放射線による障害を防ぐために実効線量限度は、100mSv/5年かつ50mSv/1年、女性においては5mSv/3月、そして等価線量限度は、皮膚:500mSv/1年、目の水晶体:150mSv/1年、腹部表面:2mSv/妊娠期間と規定されております。
これらの線量限度を管理するために、

  • 今回:今回着用したバッジの線量
  • 1ヵ月計(女性のみ):当月の積算線量
  • 四半期計:4/1から始期とする3ヵ月の積算線量
  • 単年度計:当年度の積算線量
  • 5年累計:2001/4/1から定められた5年間ごとの実効線量の積算値
  • 累計:2001/4/1以降の実効線量の積算値

について線量が報告されます。

外部被ばく線量測定報告書 その5

「累計開始年月および旧累計」の項目と表示について

「累計開始年月および旧累計」の欄について説明いたします。
ここでは、累計開始年月を意味する「開始年月」、旧法令時の線量の累計(旧累計)やMの回数の累計を開始年月に応じて記載する「'89以前」「Mの回数」および「旧法実効」「Mの回数」の各項目について報告しています。 以下にそれぞれの項目について詳しく解説いたします。

累計開始年月「開始年月」

「開始年月」には、個人線量計の着用開始年月を表示しています。この開始年月は、当社のバッジの着用を開始した年月を表示しています。また、お客様から過去の情報をいただければその情報を反映することもできます。
ここでご注意いただきたいのが、事業所等を異動して新たに着用を開始した方は、過去の情報がなければ、新しい事業所での着用開始年月が「開始年月」として登録されてしまうということです。
その場合、以下に解説する累計の記載内容において過去の情報が累積に反映されないため、必要に応じて過去の情報をご連絡くださいますようお願いいたします。

旧累計「'89以前」「旧法実効」

旧累計については、上記で説明した「開始年月」によって表示される項目が変わります。
1989年4月および2001年4月に放射線に関する法令の一部改正が行われ、その都度、外部被ばく線量の扱い方も変わりました。その結果、報告書における線量の意味合いや表記にも違いが生じましたので、それぞれの法令に合わせて次のように記載しています。
・2001年4月1日以降から着用開始(現行法令下のみで着用)された方は、「開始年月」のみ表示されます。
・1989年4月1日から2001年3月31日の期間に着用開始された方は、「開始年月」に加え、同期間の実効線量当量の積算が「旧法実効」および「Mの回数」として記載されます。
・1989年3月以前から着用開始された方は、上記に加え、着用開始から1989年3月31日までの全身の集積線量が「'89以前」および「Mの回数」として記載されます。ただし、数値はミリレム(mrem)からmSvに単位換算して表示しています。

よくある質問

お客様からよくいただく質問のうち、旧累計('89以前、旧法実効)に関するものをいくつかご紹介いたします。

【Q1】報告線量(Mの数等)の累計の数値が合わないので確認してほしい。

【A】前述の通り、旧法令または前法令の期間から放射線業務に携わっている方は、法令改正ごとに線量報告を分けて表示していますので、ご確認の上、お問い合わせください。

【Q2】電離放射線健康診断個人票に「①前回の健康診断までの実効線量」を記入する際、外部被ばく線量測定報告書のどこを見て、どう記入したら良いのでしょうか。

【A】それは、累計と旧累計の線量を記載する箇所に相当します。現行法令(2001年4月1日以降)の実効線量の合計を記載し、( )内に旧累計(2001年3月31日以前)の集積線量を記入します。

「累計開始年月および旧累計」には、着用開始年月および現行法令になるまでの線量が記載されています。生涯線量を把握するための参考としてご活用ください。

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